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歴代「原爆の絵」 並ぶ 東京でパネル展 基町高生制作

 基町高(広島市中区)創造表現コースの生徒が被爆者から悲惨な体験を聞き取って描く「原爆の絵」の歴代作品のパネル展が、東京都千代田区の東京交通会館2階のギャラリーで開かれている。19日まで。

 2007~22年の33点が並ぶ。被爆当日に大やけどをした人たちと広島市郊外のあぜ道で遭遇した様子や住吉橋(中区)の下に連なる遺体の描写などを通じて惨状を伝える。卒業後も平和をテーマに制作するイラストレーター富田葵天(そら)さん(28)の原爆ドームなどの絵も展示する。

 14日訪れた国府台女子学院小学部(千葉県市川市)3年川島純和(じゅんな)さん(9)は、行方不明の母を捜す幼女を描いた作品の前で「戦争がもたらすのは悲しみ。世界から戦争をなくさないといけない」と話した。

 作家井伏鱒二の小説「黒い雨」を通じて平和の尊さを訴える広島県神石高原町の市民団体の主催で、都内開催は5年連続。500円。小学生以下無料。(樋口浩二)

(2023年8月15日朝刊掲載)

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