×

ニュース

[NPT準備委] 核軍縮「あるべき議論を」 松井広島市長、出席振り返る

 広島市の松井一実市長は10日、オーストリア・ウィーンで開催中の核拡散防止条約(NPT)再検討会議の第1回準備委員会への出席を振り返る記者会見を開いた。再検討会議が過去2回続けて決裂したのを踏まえ「核軍縮・不拡散の現状確認と今後のあるべき姿の議論に取り組んでほしい」と求めた。

 松井市長は2日の準備委で平和首長会議の会長として演説し、核軍縮の誠実な交渉を定めたNPT第6条の義務を果たすよう各国の政府代表たちに訴えた。核兵器禁止条約に言及しなかったが、会見では「禁止条約とNPTは補完関係にあり、今やるべき課題を強調することで私の主張は十分通る」と述べた。

 また、かねて掲げてきた再検討会議の広島誘致は「会議の進展が図れるなら、大いに有意義だと思う」と指摘。準備委での議論を注視する考えを示した。(和多正憲)

(2023年8月11日朝刊掲載)

年別アーカイブ