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盆の騒音 基地周辺140回 岩国 艦載機の移転後最多

 岩国市は17日、盆期間(13~16日)の米軍岩国基地周辺の航空機騒音の測定状況をまとめた。市は期間中の飛行自粛を要請していたが、70デシベル以上の騒音回数は計140回で、空母艦載機の移転が完了した2018年以降、最多だった。

 市基地政策課によると、市設置の二つの測定器で確認した70デシベル以上の騒音は昨年の計30回の4倍以上に増え、移転が完了した18年の計100回を上回った。内訳は基地北側の川口町で60回、南側の尾津町で80回だった。市への騒音苦情も18年以降の過去6年間で最も多い75件に上った。

 市によると14日に米軍から「運用上の必要から、期間中、飛行運用があり得る」との連絡があったという。13日は70デシベル以上の騒音は確認されなかった。

 盆期間の米軍機や自衛隊機の飛行を巡っては市と国、米軍岩国基地などでつくる岩国日米協議会が「盆の13日から16日までは飛ばないようにする」と確認している。市も毎年、米側に飛行自粛を要請している。

 市の穴水辰雄・基地政策担当部長は「14日の岩国大空襲の黙とうをささげる時間帯などには大きな騒音は確認されていない。一定の配慮はあったと認識しているが、飛行があったのは残念だ」と話している。(川村奈菜)

(2023年8月18日朝刊掲載)

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