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連載・特集

日本海軍と航空母艦 大和ミュージアム企画展 <1> 「赤城」の模型

機動部隊の中核を担う

 呉市宝町の大和ミュージアムで企画展「日本海軍と航空母艦」が来年3月31日まで開かれている。初公開資料を含む約100点を展示。詳細な図面を見られるタッチパネルや、声優の早見沙織さんと内田秀さんの音声ガイドなど展示方法にもこだわった。同ミュージアムの浜名翔平学芸員に5回にわたって航空母艦の歴史や見どころを解説してもらう。

 企画展の主役、航空母艦は航空機を発着させる機能を持つ艦船だ。「動く飛行場」とも言える航空母艦は、世界各国の海軍で現在も重視されている。

 日本海軍は、大正期に航空母艦「鳳翔」を建造、運用技術を発展させ、航空母艦を中心とした艦隊「機動部隊」を編成した。

 写真は大和ミュージアムが所蔵する航空母艦「赤城」の200分の1模型だ。太平洋戦争では日本と米国の機動部隊同士が激しい航空戦を展開。呉海軍工廠(こうしょう)で建造され、機動部隊の中核を担った赤城は、真珠湾攻撃やミッドウェー海戦などに参加している。

 本企画展では、日本海軍の航空母艦を「あゆみ」と「しくみ」の二つの視点から紹介している。航空母艦をどのように捉え、仕組みを作り上げたのか。そして機動部隊は、なぜ崩壊したのか。その歩みを振り返り、過去を考える機会にしたいと考えている。

 今月31日まで無休、以後は火曜休館(祝日の場合は翌日休館、年末年始は開館)。来年3月31日まで。常設展とセットで一般800円、高校生500円、小中学生300円。大和ミュージアム☎0823(25)3017。

  (2023年8月18日朝刊掲載)

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