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連載・特集

日本海軍と航空母艦 大和ミュージアム企画展 <3> 軍艦千歳迷彩 要領図

色彩伝える貴重な資料

 1941(昭和16)年、日本海軍は航空母艦を中心とする第一航空艦隊を編成した。後に「機動部隊」と呼ばれる艦隊の誕生だ。この頃、日米関係は悪化し、日本は戦争への道を歩んでいく。同年12月、機動部隊がハワイ真珠湾を攻撃。太平洋戦争が開戦した。

 太平洋戦争では機動部隊同士の激しい航空戦が展開された。中でも、日本海軍が航空母艦4隻を失ったミッドウェー海戦は、ターニングポイントの一つといわれている。

 企画展では、44(昭和19)年に作成された「軍艦千歳迷彩要領図」を展示している。偽装するための迷彩を指示した図面で、艦船の色彩情報を伝える数少ない資料だ。「千歳」はエンガノ岬沖海戦で沈没。この海戦で日本海軍の機動部隊は壊滅した。

 終戦時、航行可能な航空母艦は「鳳翔」と「葛城」の2隻だけだった。外地に残された人々を内地に帰還させる復員輸送の後、全ての航空母艦は解体。日本海軍の航空母艦の歴史は幕を下ろした。(大和ミュージアム学芸員 浜名翔平)

 企画展「日本海軍と航空母艦」は呉市宝町の大和ミュージアムで開催中。今月31日まで無休で、以後は火曜休館(祝日の場合は翌日休館、年末年始は開館)。来年3月31日まで。常設展とセットで一般800円など。☎0823(25)3017。

(2023年8月20日朝刊掲載)

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