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古里ヒロシマ 切り取る 三浦憲治さん 東京で写真展

 国内外の有名アーティストを撮り続ける広島市出身の写真家、三浦憲治さん(74)=東京都文京区=が、古里を被写体にした写真展を東京都渋谷区のギャラリー「AL」で開いている。「ミウラヒロシマ」と題し、10回目。被爆78年を迎え、祈りに包まれた街を捉えている。27日まで。

 3月と8月に広島を訪れて撮った作品を中心に64点を展示。平和記念公園(中区)で原爆投下時刻に黙とうする市民や、平和を願って合わせた両手のアップなどの作品が並ぶ。三浦さんは「被爆についての語り部が減る一方、核兵器の脅威は増している。広島の姿を今こそ伝えたい」と話す。

 5月の先進7カ国首脳会議(G7サミット)に関連した作品もある。主会場のグランドプリンスホテル広島(南区)周辺や、各国首脳が訪れた宮島(廿日市市)の美しい風景を紹介している。

 奥田民生さんたちを撮影してきた三浦さんは、古里の魅力を伝えるため2014年に「ミウラヒロシマ」を始めた。「変化する街を今後も撮り続ける。それは平和の証しでもある」と意欲を燃やしている。(山本庸平)

(2023年8月25日朝刊掲載)

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