NGO「ドイツ国際平和村」代表に聞く 戦禍 子どもに支援の手を 広島初訪問 「原爆の絵」に衝撃
23年9月4日
紛争などで傷ついた子どもたちを受け入れ、治療して母国に返す活動に取り組むドイツの非政府組織(NGO)「ドイツ国際平和村」。代表のビルギット・シュティフターさん(53)が初めて被爆地広島を訪れた。ロシアによるウクライナ侵攻など世界に戦禍が絶えない今、「支援が必要な子どもが増えている現状を知って」と呼びかけた。(新山京子)
―平和村の現状は。
アフガニスタンやウズベキスタンなど8カ国から2~12歳の159人が暮らしている。アフガンは最多の107人。一昨年夏にイスラム主義組織タリバンが復権した影響で現地スタッフは撤退を余儀なくされたが、現地には支援を要する子どもがまだたくさんいる。
―2019年に代表に就いたそうですね。
新型コロナウイルス感染拡大とも重なり、子どもの受け入れが困難になるなど多くの課題に直面した。昨年はロシアがウクライナに侵攻し世界中で緊張が高まっている。戦争で傷つくのは罪のない子どもたちであることを忘れてはいけません。
―広島訪問はたっての希望と聞きました。
不穏な国際情勢の中で78年前の広島原爆の被害を自分の目で見たいと思い、活動を発信するイベントで来日するのに合わせて訪れた。原爆資料館(中区)で見た被爆者が描いた「原爆の絵」に胸を締め付けられた。深い悲しみを抱きながら平和の尊さを世界に発信する被爆者小倉桂子さん(86)の姿にも心打たれた。
―私たちに何ができますか。
平和村で治療を受ける子どもたちはどんな困難に直面していても、生きる希望を忘れない。彼らが平和に毎日を暮らせるよう支えてほしい。
(2023年9月4日朝刊掲載)
―平和村の現状は。
アフガニスタンやウズベキスタンなど8カ国から2~12歳の159人が暮らしている。アフガンは最多の107人。一昨年夏にイスラム主義組織タリバンが復権した影響で現地スタッフは撤退を余儀なくされたが、現地には支援を要する子どもがまだたくさんいる。
―2019年に代表に就いたそうですね。
新型コロナウイルス感染拡大とも重なり、子どもの受け入れが困難になるなど多くの課題に直面した。昨年はロシアがウクライナに侵攻し世界中で緊張が高まっている。戦争で傷つくのは罪のない子どもたちであることを忘れてはいけません。
―広島訪問はたっての希望と聞きました。
不穏な国際情勢の中で78年前の広島原爆の被害を自分の目で見たいと思い、活動を発信するイベントで来日するのに合わせて訪れた。原爆資料館(中区)で見た被爆者が描いた「原爆の絵」に胸を締め付けられた。深い悲しみを抱きながら平和の尊さを世界に発信する被爆者小倉桂子さん(86)の姿にも心打たれた。
―私たちに何ができますか。
平和村で治療を受ける子どもたちはどんな困難に直面していても、生きる希望を忘れない。彼らが平和に毎日を暮らせるよう支えてほしい。
(2023年9月4日朝刊掲載)