禎子さんの物語 合唱やダンスで ハワイの小中高生、ミュージカル熱演 中区で日本初公演 コロナ禍越え 平和の尊さ訴え
23年9月3日
米ハワイ州の小中高生たちの劇団「オハナアーツ」が2日、被爆から10年後に白血病で亡くなった佐々木禎子さんを描いたミュージカルを広島市中区で上演した。日本での公演は初めて。病気からの回復を願って折り鶴を作り続けた禎子さんや級友たちの姿を息の合った合唱やダンスで表現し、平和の尊さを訴えた。(水川恭輔)
タイトルは「Peace On Your Wings~佐々木禎子の物語」。禎子さんの折り鶴が2013年、ハワイの真珠湾のアリゾナ記念館に寄贈されたのをきっかけに劇団主宰者たちが制作し、14年から米国各地で上演を続けている。
この日はJMSアステールプラザで、キャスト25人で公演。小学校のリレー競技で活躍していた禎子さんが体調を崩し、病床で鶴を折り始めるいきさつを、「原爆を許すまじ」などの劇中歌や和太鼓に合わせたダンスを交えて伝えた。
禎子さんの死去後、級友が「原爆の子の像」の建立に動く姿も演じた。級友役の子どもたちが「世界に平和を」と伸びやかな声で合唱して締めくくると、大きな拍手が送られた。廿日市市の金子純子さん(75)は「平和の願いがこもった澄んだ歌声に感激しました」と話していた。
広島公演は、広島とハワイの若者たちの交流も目指し、市民たちでつくる実行委員会が20年に計画したが、新型コロナウイルスの感染拡大で延期されていた。3日も同じ会場で午後2時から上演される。3千円。実行委☎090(4690)7059。
(2023年9月3日朝刊掲載)
タイトルは「Peace On Your Wings~佐々木禎子の物語」。禎子さんの折り鶴が2013年、ハワイの真珠湾のアリゾナ記念館に寄贈されたのをきっかけに劇団主宰者たちが制作し、14年から米国各地で上演を続けている。
この日はJMSアステールプラザで、キャスト25人で公演。小学校のリレー競技で活躍していた禎子さんが体調を崩し、病床で鶴を折り始めるいきさつを、「原爆を許すまじ」などの劇中歌や和太鼓に合わせたダンスを交えて伝えた。
禎子さんの死去後、級友が「原爆の子の像」の建立に動く姿も演じた。級友役の子どもたちが「世界に平和を」と伸びやかな声で合唱して締めくくると、大きな拍手が送られた。廿日市市の金子純子さん(75)は「平和の願いがこもった澄んだ歌声に感激しました」と話していた。
広島公演は、広島とハワイの若者たちの交流も目指し、市民たちでつくる実行委員会が20年に計画したが、新型コロナウイルスの感染拡大で延期されていた。3日も同じ会場で午後2時から上演される。3千円。実行委☎090(4690)7059。
(2023年9月3日朝刊掲載)