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谷本清平和賞 リーパーさん 元広島平和文化センター理事長

 公益財団法人ヒロシマ・ピース・センター(広島市佐伯区、鶴衛理事長)は5日、第35回谷本清平和賞に元広島平和文化センター理事長のスティーブン・リーパーさん(75)=写真=を選んだと発表した。米国と被爆地を拠点に、核兵器廃絶へ活動してきた功績を評価した。

 リーパーさんは米イリノイ州出身。1984年に広島市に移住し、英語教師や翻訳家をしながら被爆体験に触れた。2007~13年に外国人として初めて広島平和文化センター理事長を務め、現在の平和首長会議の拡大や、米国内100都市超での原爆展開催に尽力した。

 退任後も17年に三次市でNPO法人を設立するなど、日米を行き来して平和教育や講演活動を続けており、「長年にわたり核廃絶と平和な世界の構築に向けて献身的に取り組んでいる」と受賞理由で評された。リーパーさんは「この40年間、私を広島人にしてくれた全ての方々に感謝したい」とのコメントを出した。

 センターは、被爆者支援に尽くした広島流川教会(中区)の故谷本清牧師の遺志を継ぎ、87年に平和賞を創設した。今回の贈呈式は11月19日に中区で開く。(宮野史康)

(2023年9月6日朝刊掲載)

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