血染めシャツ 非核訴え 原爆資料館 新着150点展示
23年9月15日
原爆資料館(広島市中区)へ2021年度に寄贈された原爆犠牲者の遺品などを紹介する新着資料展が14日、東館1階で始まった。15歳の息子の末期に父親が着せた血染めのシャツなど150点を展示している。来年2月27日まで。無料。
市立中(現基町高)2年桧垣浩さん=当時(15)=は、爆心地から約900メートルの小網町(現中区)で建物疎開作業中に被爆し、全身に大やけどを負った。亡くなる前に父親が着せた大人サイズのワイシャツには、血や薬品の染みが残る。
今の中区中島町で被爆死し、遺骨も見つからなかった市立第一高等女学校(現舟入高)1年前岡茂子さんの遺品のランドセル、少女を描き「妹は、なぜ人生8年、なのか!」と無念の声を書き添えた被爆者の尾崎稔さん(91)=南区=の絵…。愛知県津島市から観光で訪れた宮崎直子さん(50)は「核兵器が落とされた歴史をもっと知らないといけない」と話した。
資料館によると、21年度は計744点の寄贈があった。学芸課は「遺族の気持ちに触れながら、被爆の実相を見てほしい」と呼びかけている。(太田香)
(2023年9月15日朝刊掲載)
市立中(現基町高)2年桧垣浩さん=当時(15)=は、爆心地から約900メートルの小網町(現中区)で建物疎開作業中に被爆し、全身に大やけどを負った。亡くなる前に父親が着せた大人サイズのワイシャツには、血や薬品の染みが残る。
今の中区中島町で被爆死し、遺骨も見つからなかった市立第一高等女学校(現舟入高)1年前岡茂子さんの遺品のランドセル、少女を描き「妹は、なぜ人生8年、なのか!」と無念の声を書き添えた被爆者の尾崎稔さん(91)=南区=の絵…。愛知県津島市から観光で訪れた宮崎直子さん(50)は「核兵器が落とされた歴史をもっと知らないといけない」と話した。
資料館によると、21年度は計744点の寄贈があった。学芸課は「遺族の気持ちに触れながら、被爆の実相を見てほしい」と呼びかけている。(太田香)
(2023年9月15日朝刊掲載)