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原爆小頭症 喜寿の祝い 東区の施設で誕生会

 原爆小頭症の被爆者や家族たちでつくる「きのこ会」は17日、広島市東区の保養施設「神田山荘」で年1度の誕生会を開いた。オンライン参加を含む県内外の小頭症被爆者6人が支援者たち約40人と喜寿を祝った。

 会場では紫のTシャツを着た5人がケーキに立つろうそくの火を吹き消し笑顔。「絵を描いたりします」「仕事をしてます」などと近況を報告し合い、手拍子とともに歌を楽しんだ。中井新一さん(77)=横浜市=は「楽しかった」と喜んだ。

 この1年間に亡くなった小頭症被爆者の茶和田武亜(たけつぐ)さんと、支援者で胎内被爆者の寺尾文尚さんの遺影も置かれ、参加者は黙とうをささげた。

 小頭症被爆者は母親の胎内で強力な放射線を浴びたことが原因で、多くが知的、身体障害がある。きのこ会は1965年に発足。現在、当事者は11人が在籍している。(小林可奈)

(2023年9月17日朝刊掲載)

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