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首相 国連総会に出席へ 米で19~21日 演説で核軍縮訴え

 松野博一官房長官は15日の記者会見で、岸田文雄首相が19~21日の日程で米ニューヨークを訪問し、国連総会に出席すると発表した。「核兵器のない世界」に向けて、広島市で5月にあった先進7カ国首脳会議(G7サミット)での議論も踏まえた上で、「核軍縮に対する関心を一層向上させる」との考えを示した。

 核軍縮に関して、首相は一般討論演説に臨む。核兵器の材料となる高濃縮ウランやプルトニウムなどの製造を禁じる兵器用核分裂性物質生産禁止条約(FMCT)の交渉開始を促す行事もフィリピンやオーストラリアと共催する。松野氏は「わが国の考えを国際社会にしっかり発信することが重要だ」と強調した。

 首相は訪米中、国連安全保障理事会の首脳級会合でウクライナ情勢を話し合う。各国首脳との会談も調整している。松野氏は「国際社会が複合的な危機に直面する中、分断と対立ではなく、協調に向けた世界を目指す日本の考えを発信する」と述べた。安保理改革を含めた国連の機能強化なども訴えるという。(山本庸平)

(2023年9月16日朝刊掲載)

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