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小学校 「ゲン」制限せず 広島市教委 図書室での扱い維持

 広島市教委が平和教材から削除した漫画「はだしのゲン」を巡り、市教委は25日、小学校の図書室での取り扱いについて「変えるものではない」とし、閲覧などを制限しない考えを示した。

 市議会の一般質問で、市議の1人が作中に暴力的な場面があるなどとして、映画鑑賞時の年齢制限も例示しながら「小学生が自由に読めていいのか」と疑問を呈した。

 これに対し、松井勝憲教育長は答弁で「二度と戦争を起こしてはならないという強い願いを読者に訴える内容」と作品を評価。平和教材から削除したが、学校図書室などでの扱いは変更しない方針を伝えた。暴力的な場面などへの対応については「児童から質問などがあった場合には発達段階に応じて丁寧に説明する」として配慮する姿勢も強調した。

 一方、平和教材から削除した理由についても言及。「一定の授業時間内で学習の目標を達成するため、素材としてより使いやすいかという観点」と説明した。(野平慧一)

(2023年9月26日朝刊掲載)

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