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被爆建物と樹木 大学生がマップに 安芸区出身の竹中さん、インターン先のホテルで配布

巡って「平和の尊さ考えて」

 広島市安芸区出身で法政大4年の竹中萌映さん(22)が、被爆建物と被爆樹木を紹介するオリジナルマップを作った。JR広島駅(南区)近くにあるインターン先のホテル2カ所で配布。「広島の歴史を知って平和の尊さを考えてほしい」との思いを込めている。

 A4判三つ折りカラーで、日本語版と英語版がある。旧日本銀行広島支店(中区)、多聞院鐘楼(南区)などの被爆建物や、約30本の被爆樹木の位置を地図に落とし込んでいる。広島駅前から徒歩や公共交通機関で巡れる箇所を選んだという。折り鶴、被爆樹木についてスマートフォンなどで解説文を読めるQRコードも付けている。

 経営学部に通う竹中さんは、ホテルを運営するサン・クレア(福山市)で3月からインターンをしている。ホテル前に被爆したポンプがあるのを知り、「せっかくなら宿泊客は平和記念公園に行くだけでなく、被爆樹木や建物にも触れてほしい」と、市内の被爆の痕跡を調査。タブレット端末のアプリを使ってマップに仕上げた。

 宿泊客に渡すとじっくり見てくれる人もおり、手応えを感じているという。「広島市内を歩き、地元の人とも触れ合うきっかけにしてもらいたい」と期待する。 (太田香)

(2023年9月26日朝刊掲載)

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