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ウクライナ大統領の広島サミット参加 地元伝達は来日の前日 本紙公開請求などで判明

 広島市で5月にあった先進7カ国首脳会議(G7サミット)で、ウクライナのゼレンスキー大統領が電撃参加する予定を来日前日に外務省が地元側へ伝えていたことが26日、分かった。平和記念公園(中区)訪問への協力も依頼していた。

 関係者への取材や、中国新聞の情報公開請求に基づく開示文書によると、外務省サミット事務局の幹部が5月19日、広島県内の官民でつくる広島サミット県民会議事務局の幹部へ「21日に大統領が広島訪問を予定し、平和記念公園を訪問するので地元側にも協力いただきたい」と連絡。これを受け、事務局間で20日午前11時と午後0時半の2回、電話で協議した。

 外務省は当初からゼレンスキー氏が原爆資料館を訪れた後、岸田文雄首相と原爆慰霊碑に献花する流れを想定。記者会見に関しては「広島という特別な地でのイベントであり、広島の人に出席してもらいたい」とのウクライナ側の希望で住民20人程度の参加も求めたという。

 ゼレンスキー氏はサミット2日目の20日に広島空港(三原市)に到着し広島市内のホテルに滞在。21日夕に原爆資料館を見学後、慰霊碑に献花し、広島国際会議場で会見した。(野平慧一)

(2023年9月27日朝刊掲載)

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