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岩国基地周辺で水質調査 米の市民団体 PFAS検出確認へ

 米軍基地の汚染との関連が懸念されている有機フッ素化合物(PFAS)問題に取り組む米国の市民団体「ミリタリーポイズンズ」代表のパット・エルダーさん(68)が30日、岩国市の米軍岩国基地周辺の水質調査に臨んだ。調査結果は年内にも同団体のホームページで公表する。

 この日、エルダーさんは岩国基地周辺の河川など2カ所で専用容器を使って水を取った。排水や水門などの施設を見て回った。日本各地の米軍や自衛隊の基地38カ所でサンプルを取る予定で、採取した水は、米国の民間研究所に送って調べる。

 PFASは、米軍の泡消火剤やエンジン洗浄に使われ、漏出事故がたびたび発生。発がん性などが指摘されており、沖縄や東京の基地周辺では湧き水や地下水から高濃度の検出が相次いでいる。

 米国の平和団体「ベテランズ・フォー・ピース」(VFP)の会員でもあるエルダーさんは日本各地での調査や講演を目的に来日し、岩国を初めて訪れた。「一般的に基地周辺は高い濃度で検出される恐れがある。市や県は基地内や周辺の地下水や地表水を調べる必要がある」と話した。(有岡英俊)

(2023年10月1日朝刊掲載)

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