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海自の3姉妹 江田島で学ぶ 長女と三女が「幹部候補生学校」 次女は「第1術科学校」

互いに励まし「祖父のような人生歩みたい」

 海上自衛隊幹部としての道を歩む20代の3姉妹がそろって、江田島市江田島町の海自教育機関で学んでいる。たまたま同時期に在校することになった3人は「また一緒に過ごすようになるなんて」と笑い、それぞれの目標に向かって励まし合う。(楠信一)

 いずれも海曹長で長女の吉田裕理奈さん(25)と三女の結加さん(23)が幹部候補生学校、2等海尉で裕理奈さんと双子の次女の恵理奈さん(25)が第1術科学校で学ぶ。3人は6~9月に入校。一緒に過ごすのは、恵理奈さんが1カ月の課程を修了する10月6日までとなる。

 3人が自衛官になったのは、奈良県の母の実家で一緒に暮らしていた祖父の吉田昭さん(故人)の影響だ。昭さんは海軍兵学校に在校中終戦を迎え、その後警察官となった。自分に厳しく愛情深い人だったという。

 「尊敬する祖父のような人生を歩みたい」。祖父の知人の勧めもあり、裕理奈さんと結加さんは高校卒業後に入隊。恵理奈さんは防衛大学校に進学した。

 裕理奈さんは護衛艦艦長を目指す。「今は指揮官としてのノウハウをしっかり身に付けたい」と意気込む。恵理奈さんは「将来は自衛隊法整備に携わり、より活動しやすい組織づくりに貢献したい」。パイロットに憧れて入隊した結加さんは「沖縄など防衛の最前線で活躍したい」と決意する。

 女性幹部の先輩となる幹部候補生学校の近藤奈津枝校長は「女性自衛官の活躍が期待される中、3姉妹は希望の星。仲良く励まし合って、最後までやり遂げてほしい」とエールを送る。

(2023年9月30日朝刊掲載)

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