在日・在韓被爆者が交流 韓国政府主催夕食会 苦難分かち合う
23年10月3日
韓国政府の初の招きで広島から現地を訪れている在日韓国人被爆者らは2日、ソウル市内であった同国政府の在外同胞庁が主催する夕食会で在韓被爆者と交流した。海を隔てて生きてきた同胞同士が、長年にわたる苦しみを分かち合った。(ソウル発 小林可奈)
被爆者や被爆2世が日本側から40人、韓国国内から19人が参加。約1時間半、在外同胞庁の李基哲(イ・ギチョル)庁長と夕食を囲んだ。被爆者たちは、日本の植民地支配下だった朝鮮半島から離れた地で被爆し、その後も差別にも苦しんだ78年間の日々や胸の内を語り合った。
夕食会の後、在韓被爆者の支援に携わってきた姜日奉(カン・イルボン)さん(86)=広島市東区=は「同じような苦労を重ねてきた者として気持ちを通じ合わせることができた」と振り返った。韓国原爆被害者協会の鄭源述(チョン・ウォンスル)会長(80)=陜川(ハプチョン)=は「このような機会は初めて。奇跡のようで、言葉にできないほどうれしい」と喜んでいた。
この夕食会は、日韓の被爆者たちが同胞としてねぎらい合える機会をつくろうと企画したという。広島からの一行は9月28日から韓国に滞在し、29日には在韓被爆者とともに尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と面会。10月3日、広島に戻る。
(2023年10月3日朝刊掲載)
被爆者や被爆2世が日本側から40人、韓国国内から19人が参加。約1時間半、在外同胞庁の李基哲(イ・ギチョル)庁長と夕食を囲んだ。被爆者たちは、日本の植民地支配下だった朝鮮半島から離れた地で被爆し、その後も差別にも苦しんだ78年間の日々や胸の内を語り合った。
夕食会の後、在韓被爆者の支援に携わってきた姜日奉(カン・イルボン)さん(86)=広島市東区=は「同じような苦労を重ねてきた者として気持ちを通じ合わせることができた」と振り返った。韓国原爆被害者協会の鄭源述(チョン・ウォンスル)会長(80)=陜川(ハプチョン)=は「このような機会は初めて。奇跡のようで、言葉にできないほどうれしい」と喜んでいた。
この夕食会は、日韓の被爆者たちが同胞としてねぎらい合える機会をつくろうと企画したという。広島からの一行は9月28日から韓国に滞在し、29日には在韓被爆者とともに尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と面会。10月3日、広島に戻る。
(2023年10月3日朝刊掲載)