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外交官、被爆の実態学ぶ 軍縮専門家目指す24ヵ国の若手

 軍縮の専門家を育てる国連の研修「軍縮フェローシップ」で、各国の若手外交官たち24人が2日、広島市中区の平和記念公園を訪れた。ボランティアの若者の案内で原爆ドームなどを見学し、被爆の実態を学んだ。

 ドイツやメキシコなど24カ国から参加。ドーム前では、被爆前に県産業奨励館だった歴史や保存運動について学生から説明を受けた。国立広島原爆死没者追悼平和祈念館では、被爆後の街並みのパノラマ写真が壁面に掲げられた空間へ。原爆の子の像も巡り、被爆から10年後に白血病で亡くなった佐々木禎子さんの悲話を聞いた。

 南アフリカ政府で軍縮・不拡散を担当するキャンディ・モヨさん(40)は「被爆者が現在も原爆後遺症に苦しんでいると知り、核兵器廃絶を訴えていくのが大切だと感じた」と話した。

 一行は9月28日~10月4日の日程で来日。30日には原爆資料館で被爆者の証言を聞き、原爆慰霊碑に献花した。(頼金育美)

(2023年10月3日朝刊掲載)

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