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クルド音楽 広島で奏でる 11日 レクチャーとコンサート

 「国を持たない世界最大の民族」と呼ばれ、主な居住地のトルコなどで独立運動への恐れから弾圧の対象となってきたクルド人。その歴史も背景に培われたクルド音楽の魅力を伝えるレクチャーとコンサートが11日、広島市中区中町のクリスタルプラザ19階にあるライブハウス「LIVE JUKE」である。

 トルコ出身で、クルド人としてのアイデンティティーからその音楽を研究、演奏しているセルダル・ジャーナンさん(37)の来日ツアーの一環。日本の三味線に似た民族楽器「サズ」やギターを手に、クルド人コミュニティーで伝えられてきた民謡など10曲余りを届ける。ピアノとコントラバスが共演する。

 ジャーナンさんは昨夏にも京都大などの研究グループの招きで来日し、広島市へも訪れた。フセイン体制下のイラクで1988年、クルド人の街ハラブジャが毒ガスで攻撃された悲劇を被爆地広島と重ねた歌「クルディスタンのヒロシマ」も歌った。今回のツアーでも広島への来演を熱望したという。

 午後7時開演。音楽評論家の東琢磨さんと作曲家の河崎純さんが対談するレクチャーに続き、同45分からコンサートがある。3500円。主催のJBKプロダクション☎090(9881)8451。(道面雅量)

(2023年10月5日朝刊掲載)

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