廃絶の志宿る 被爆者の写真 英のNGO代表 ラングトンさん 被爆80年の25年に向け 世界各地で展示目指す
23年10月11日
英国の非政府組織(NGO)代表でロンドン在住のジーナ・ラングトンさん(65)が、被爆80年の2025年に向けて世界各地で被爆者の写真展を開く準備を進めている。意志が宿った立体的な白黒写真を通じ、核兵器廃絶への思いを広げようと企画。「愛する親や子どものいた人間の上に核兵器が落とされた現実を伝えたい」と強調する。(宮野史康)
ラングトンさんは今年5月、写真家パトリック・ボイドさん(63)と共に広島市を訪れ、協力を得た被爆者24人を撮影。顔の輪郭などに奥行きが出る特殊な技術を用いた。今月、再び市を訪れ、9日、平和記念公園内のレストハウスで完成した写真(縦40センチ、横40センチ)を被爆者に贈った。
ラングトンさんは「皆さんの写真がこれから世界を旅する。顔のしわや目つきが生きざまを伝える」と述べた。被爆者の内藤達郎さん(81)=佐伯区=は「被爆者が生きている間に核兵器の廃絶を実現する力になってほしい」と願った。
ラングトンさんは2013年、広島市立大(安佐南区)の夏期講座で平和学を学び、米国による原爆投下の残虐さに衝撃を受けた。帰国後すぐにNGO「8万人の声」を設立。音楽や芸術を通じて、核兵器のない世界の必要性を訴えている。
先月には長崎市で22人を撮影した。写真展では縦90センチ、横90センチのサイズの写真を並べ、会場では被爆証言を記録した映像も流す計画だ。来年3月、東京でスタートし、広島、長崎市を含め英国や世界各地での開催を目指す。ラングトンさんは「子どもたちを残酷な核兵器のある社会に住ませたくない」と訴えている。
(2023年10月11日朝刊掲載)
ラングトンさんは今年5月、写真家パトリック・ボイドさん(63)と共に広島市を訪れ、協力を得た被爆者24人を撮影。顔の輪郭などに奥行きが出る特殊な技術を用いた。今月、再び市を訪れ、9日、平和記念公園内のレストハウスで完成した写真(縦40センチ、横40センチ)を被爆者に贈った。
ラングトンさんは「皆さんの写真がこれから世界を旅する。顔のしわや目つきが生きざまを伝える」と述べた。被爆者の内藤達郎さん(81)=佐伯区=は「被爆者が生きている間に核兵器の廃絶を実現する力になってほしい」と願った。
ラングトンさんは2013年、広島市立大(安佐南区)の夏期講座で平和学を学び、米国による原爆投下の残虐さに衝撃を受けた。帰国後すぐにNGO「8万人の声」を設立。音楽や芸術を通じて、核兵器のない世界の必要性を訴えている。
先月には長崎市で22人を撮影した。写真展では縦90センチ、横90センチのサイズの写真を並べ、会場では被爆証言を記録した映像も流す計画だ。来年3月、東京でスタートし、広島、長崎市を含め英国や世界各地での開催を目指す。ラングトンさんは「子どもたちを残酷な核兵器のある社会に住ませたくない」と訴えている。
(2023年10月11日朝刊掲載)