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世界平和願い「生きる」 松江で原爆死没者慰霊式典

 島根県内の原爆死没者の慰霊式典が10日、松江市学園南の北公園内にある原爆慰霊碑前であった。被爆者や2世、地元の小学生たち約140人が参列し、平和への思いを新たにした。

 式典では、被爆2世で、県原爆被爆者協議会会長の本間恵美子さん(73)=同市=が、昨年の夏以降に亡くなった被爆者11人の名簿を納め、全員で黙とうをささげた。

 また、呉市に学徒動員され、原爆投下翌日に広島市で入市被爆したという新田旭子さん(95)=松江市=が平和への誓いを読み上げた。5月に広島市であった先進7カ国首脳会議(G7サミット)を「核兵器の禁止と廃絶に向けて着実な一歩になった」と振り返り、「世界平和の実現に向けて使命感を持って生きる」と力を込めた。

 県によると、2023年3月末現在、県内の被爆者は539人(前年同期612人)。平均年齢は90・58歳となっている。(寺本菜摘)

(2023年10月12日朝刊掲載)

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