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平和首長会議 納付率2割台 16~22年度 手数料ネック きょう開幕

 平和首長会議(会長・松井一実広島市長)が加盟都市に求める年2千円の「メンバーシップ納付金」の回収が低調だ。導入2年目の2016年度から22年度まで、納付率は2割台で推移。導入前に入った都市が支払いに難色を示すほか、海外からは送金手数料が支障になっている。18日に兵庫県姫路市で始まる国内加盟都市会議総会で事務局が会計報告し、資金集めへ協力を求める。

 納付金制度は15年度に始まり、1都市当たり毎年2千円と規定。加盟都市への被爆樹木の苗木の配布や、核兵器禁止条約への参加を各国に迫る署名活動の費用に充てる。未納付の罰則はない。首長会議の地域グループの活動資金や日本非核宣言自治体協議会の会費を出した場合は免除する。

 事務局によると、22年度は2219都市が免除され、残る6021都市のうち、24・8%の1493都市が納めた。国内が80・4%で、海外は8・1%。年2千円以上を納付する都市もあり、納付額は566万8509円だった。

 納付率は初年度が15・0%で、最高は21年度の25・4%。14年度以前に加盟した都市には、2千円でも予算の捻出に二の足を踏む例がある。海外からは送金手数料が2千円を超える場合があり、納付率が上がらない一因になっているという。

 広島市は22年度に約6100万円を活動資金として支出した。首長会議事務局は「広島、長崎両市の負担が大半を占める。参加意識を高め、活動を充実させるために納付を呼びかけたい」としている。(宮野史康)

(2023年10月18日朝刊掲載)

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