毒ガス製造の犠牲者を追悼 竹原・大久野島
23年10月21日
竹原市忠海町の大久野島にあった旧陸軍の毒ガス製造工場で働き、呼吸器に障害を負うなどして亡くなった被害者を悼む慰霊式が20日、島内の慰霊碑前であった。周辺の8市1町などでつくる大久野島毒ガス障害者対策連絡協議会が主催し、遺族たち約110人が参列した。
同協議会会長を務める竹原市の今栄敏彦市長が、この1年間に亡くなった158人の名前を加えた4262人の死没者名簿を慰霊碑に奉納。「毒ガス製造の実相を後世に伝え続けることが責務であり、恒久平和の実現に向け、今後も全力を尽くしていく」と述べた。参列者は黙とうし、献花した。
県によると、国の健康管理手帳を持つ被害者は676人で、平均94・0歳(2日現在)と高齢化が進む。被害者でつくる団体協議会を代表して参列した伊勢本学さん(87)=同市忠海東町=は「亡くなった多くの方の思いを引き継ぎ、後世に伝えたい」と話していた。
(2023年10月21日朝刊掲載)
同協議会会長を務める竹原市の今栄敏彦市長が、この1年間に亡くなった158人の名前を加えた4262人の死没者名簿を慰霊碑に奉納。「毒ガス製造の実相を後世に伝え続けることが責務であり、恒久平和の実現に向け、今後も全力を尽くしていく」と述べた。参列者は黙とうし、献花した。
県によると、国の健康管理手帳を持つ被害者は676人で、平均94・0歳(2日現在)と高齢化が進む。被害者でつくる団体協議会を代表して参列した伊勢本学さん(87)=同市忠海東町=は「亡くなった多くの方の思いを引き継ぎ、後世に伝えたい」と話していた。
(2023年10月21日朝刊掲載)