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ベネチア市と友好協力 広島市、来月合意書 官民で交流へ

 広島市は11月6日、「水の都」として知られるイタリア・ベネチア市と、友好協力の合意書を交わす。ベネチア市側からの申し出を受けて、平和や文化の6分野で官民の交流を進める。

 合意書は、両市の交流を促し、世界平和を推進するのを目的に定める。平和▽文化▽観光▽持続可能な開発▽教育▽世界遺産マネジメント―の6分野での協力を規定。今後、具体的な取り組みを詰める。松井一実市長が10月31日から姉妹都市ドイツ・ハノーバー市での記念事業出席で渡欧する際にベネチア市を訪れ、市長と調印する。

 2021年4月にベネチア市が姉妹・友好都市提携を打診。これに対し、広島市は「市民・行政レベルでの交流実績」などの要件を満たしていないとして見送った。ただ、ベネチア市が核兵器廃絶を目指す平和首長会議(会長・松井市長)に加盟している点などを踏まえ、将来の提携を視野に交流を深めることにした。

 広島市国際化推進課は「ベネチアは文化芸術に優れた都市。互いの情報や経験を共有したい」としている。同様の合意書の締結は17年のボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボ市に次いで2例目という。(野平慧一)

(2023年10月21日朝刊掲載)

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