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「長崎が最後の被爆地に」 米作家、広島で行動訴え

 長崎の被爆者の体験を本にまとめた米国のノンフィクション作家スーザン・サザードさん(67)が広島市中区で講演した。「長崎が歴史上最後の被爆地であり続けるため、私たちが行動する番だ」と声を震わせながら訴えた。

 講演会には市民約90人が来場。長崎で核兵器廃絶運動を引っ張った故谷口稜曄(すみてる)さんたちを取材したサザードさんは「日本人を含む多くの人が原爆を遠い出来事と思っているが、被爆者にとって戦争はずっと終わらなかった」と説いた。

 市民グループ「被爆体験を継承する会」などの主催。長崎のボランティアによるサザードさんの著書の朗読もあった。広島で朗読ボランティアに取り組む瀬藤洋子さん(63)=東区=は「長崎の被爆体験は聞いたことがなかった。核兵器を持ってはいけないと改めて感じた」と話していた。(頼金育美)

(2023年10月31日朝刊掲載)

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