×

ニュース

銀幕愛と平和 分かち合う 広島国際映画祭 23日から25作品上映

4年ぶりコンペ再開 「悪は-」国内初上映

 広島国際映画祭2023が23~26日、広島市中区のNTTクレドホールと市映像文化ライブラリー、西区の横川シネマの3会場で開催される。多彩なゲストを迎え、短編7作品を含む8カ国の25作品を上映する。新型コロナウイルス禍で休止した短編コンペティションも4年ぶりに再開。映画を愛する人々が広島に集い、作品を通じて平和への思いを分かち合う4日間となる。(渡辺敬子)

特別招待作品

 9月のベネチア国際映画祭で銀獅子賞(審査員大賞)に輝いた濱口竜介監督「悪は存在しない」が特別招待作品として国内初上映される。濱口監督や共に企画した音楽家石橋英子が登壇する。

 このほか、藤井道人監督「最後まで行く」、三宅唱監督「ケイコ 目を澄ませて」(バリアフリー版)、石井裕也監督「月」、成島出監督「ファミリア」、韓国のチョン・グァンジョ監督のドキュメンタリー「ノクターン」などが楽しめる。ベトナムのマーカス・マン・クオン・ヴー監督は今回上映する「メメント・モリ:大地」の続編を広島で撮影予定という。

短編コンペ

 短編コンペは30分以内の6作品を実行委員会が国内外からノミネート。フィリピンの巨匠ブリランテ・メンドーサ監督が審査委員長、韓国のキム・ジョングァン監督と俳優根矢涼香が審査員を務める。「義足のボクサー GENSAN PUNCH」など3人の作品も特別招待作品に加わる。

ヒロシマEYE

 広島ロケを行った作品を上映する「ヒロシマEYE」。吉永小百合、渡哲也主演の「愛と死の記録」(1966年、蔵原惟繕監督)、ナオミ・アイランド監督の短編「ひきこもりという履歴」など3作品を上映する。

 前身「ダマー映画祭inヒロシマ」を含め15年目。部谷京子代表は「映画の未来とヒロシマに寄り添う心を信じ、世界の映画を楽しみ、語り合う場として成長させたい」と話す。各会場共通の1日券は2500円(前売り2千円)。俳優横浜流星が登壇する開幕式のチケットは完売。山田洋次監督特集、片渕須直監督のティーチイン(2500円)もある。詳細はホームページで。事務局☎082(228)5226=平日午前10時~午後6時。

(2023年11月4日朝刊掲載)

年別アーカイブ