日韓担う次世代 被爆の歴史共有 広島市と姉妹都市・大邱広域市の中高生 韓国人慰霊碑に献花
23年11月12日
広島市と姉妹都市の韓国・大邱(テグ)広域市の中高生が11日、広島市中区の平和記念公園を訪れ、広島の中高生と共に韓国人原爆犠牲者慰霊碑に献花した。歴史に向き合い、交流を深めた。(山本真帆)
広島市の15人と大邱広域市の18人が慰霊碑前に集い、花輪を手向け黙とう。案内役を務めた広島の生徒は、植民地支配で生計が苦しくなった韓国の人々が、職を求めて日本に来て被爆した歴史を伝えた。「慰霊碑の台座となった亀は故郷の方向を見据えている」と紹介した。
初めて広島を訪れたという中学3年朴我賢(パク・アヒョン)さん(15)は「原爆の犠牲となった祖国の人たちのことは数字としてしか知らなかった。ここに立つと重みがある」と説明に聞き入った。広島女学院高2年の東小桜(こはる)さん(16)は「原爆の被害は日本人だけに及ぶものではない。歴史の実態や思いを共有する機会になれば」と期待を寄せた。
慰霊碑は、5月に広島市であった先進7カ国首脳会議(G7サミット)の会期中、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が現職大統領として初めて訪れた。9月には広島に住む在日韓国人被爆者たちが韓国政府から招待されて訪韓した。今回の生徒の交流は、両国の若者も交流を深めてほしいと広島ユネスコ協会が企画した。
(2023年11月12日朝刊掲載)
広島市の15人と大邱広域市の18人が慰霊碑前に集い、花輪を手向け黙とう。案内役を務めた広島の生徒は、植民地支配で生計が苦しくなった韓国の人々が、職を求めて日本に来て被爆した歴史を伝えた。「慰霊碑の台座となった亀は故郷の方向を見据えている」と紹介した。
初めて広島を訪れたという中学3年朴我賢(パク・アヒョン)さん(15)は「原爆の犠牲となった祖国の人たちのことは数字としてしか知らなかった。ここに立つと重みがある」と説明に聞き入った。広島女学院高2年の東小桜(こはる)さん(16)は「原爆の被害は日本人だけに及ぶものではない。歴史の実態や思いを共有する機会になれば」と期待を寄せた。
慰霊碑は、5月に広島市であった先進7カ国首脳会議(G7サミット)の会期中、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が現職大統領として初めて訪れた。9月には広島に住む在日韓国人被爆者たちが韓国政府から招待されて訪韓した。今回の生徒の交流は、両国の若者も交流を深めてほしいと広島ユネスコ協会が企画した。
(2023年11月12日朝刊掲載)