×

ニュース

広島市似島歓迎交流センター ユーハイムが命名権取得へ 来年4月から5年間

 来年4月に全面リニューアルオープンする広島市似島歓迎交流センター(南区)の命名権を洋菓子製造のユーハイム(神戸市)が取得することが17日、分かった。創業者でドイツ人菓子職人のカール・ユーハイムが第1次世界大戦時に捕虜として似島に収容され、日本で初めてバウムクーヘンを焼いた縁で、市の公募に応じたとみられる。

 複数の関係者によると、名称は「ユーハイム似島歓迎交流センター」になるという。カール・ユーハイムは似島の捕虜収容所にいた1919年3月に広島県物産陳列館(現在の原爆ドーム)であった展覧会に、バウムクーヘンを出品した。

 市は9月11日から10月27日まで命名権の取得者を公募し、同社だけが応募。市幹部職員でつくる選考委員会で審査し今月7日に決めた。12月にも同社と契約を結ぶとみられ、期間は来年4月1日から5年間。命名権料は年110万円で、施設の修繕費などに充てる。

 市は老朽化したセンターを再整備し、新たに計140人が宿泊可能なコテージや、飲酒ができる食堂を設ける。事業費は19億3500万円。イズミテクノ(西区)とJR西日本コミュニケーションズ(大阪市)の共同企業体(JV)が2028年度まで指定管理者を担う。(野平慧一)

(2023年11月18日朝刊掲載)

年別アーカイブ