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原爆犠牲者 安らかな新年を 供養塔 心込め20人清掃

 広島戦災供養会は21日、広島市中区の平和記念公園内にある原爆供養塔やその周辺を清掃した。身元不明や一家全滅などで引き取り手のないまま眠る犠牲者に安らかな新年を迎えてもらおうと、晩秋に毎年取り組んでいる。

 供養会や中区の女性会のメンバー、市職員たち約20人が集まった。初めに黙とうした後、直径16メートル、高さ3・5メートルの盛り土に落ちた枯れ葉を熊手やほうきでかき集めた。推定7万人の犠牲者の遺骨が安置されている納骨堂の床や棚も拭いた。

 供養会の畑口実会長(77)はウクライナやパレスチナ自治区ガザで起きている戦禍に思いをはせ、「供養塔に眠る人々は絶対に戦争はいけないと思っているはず。早く争いを収めてほしい」と話した。(新本恭子)

(2023年11月22日朝刊掲載)

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