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「廃絶目指す重要性訴え」 成果強調 核禁条約会議に参加の広島知事

 広島県の湯崎英彦知事は5日の記者会見で、米ニューヨークの国連本部であった核兵器禁止条約の第2回締約国会議に参加した成果を報告した。持続可能性や核抑止論からの脱却の観点で「核兵器廃絶を目指す重要性を訴えることができた」と意義を強調した。

 会議が採択した政治宣言に、県の主張と関連する「核兵器に多額の資金を投入することは持続可能な開発への投資を犠牲にする」との指摘が盛り込まれた点を評価。核兵器の存在が引き起こす安全保障上の懸念をまとめた報告書を次回会議に提出すると決まったことも「大きな成果だった」とした。

 一方、会議に日本政府がオブザーバー参加しなかったことは「大変残念だ」と述べた。日本政府に対しては「米国の『核の傘』の下にある国々とも協力しながら、核兵器国に対する働きかけの道を探り、橋渡しの役割を果たしてほしい」と改めて注文した。(太田香)

(2023年12月6日朝刊掲載)

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