×

ニュース

戦争防ぐには 高校生が討論 中区で県内10校の30人 SNSで平和教材/避難民支援へ募金…

 平和のための国際貢献を考える「高校生国際理解セミナー」が17日、広島市中区の市青少年センターであった。ロシアのウクライナ侵攻や、イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザへの侵攻が続く中、戦争を防ぐためにどのような取り組みが求められるのかを地元高校生が討議。平和教育や紛争解決を巡り、多彩なアイデアを発表した。(水川恭輔)

 県内10校から約30人が参加。「戦争を起こさせないために」を議題に各校混成の5班をつくり、30分程度のグループワークをした後、討論の成果をそれぞれ発表した。

 平和や国際問題への社会の関心を高めたり、情報を効果的に集めたりするためにインターネットを活用する提案が相次ぎ、「平和教育の教材を交流サイト(SNS)で影響力のあるインフルエンサーに広めてもらう」「SNSに出回るデマに惑わされない」などの意見が出た。

 紛争解決のための平和的な話し合いや、国の違いを超えた相互理解を説く意見も目立ち、ウクライナ避難民たちを支援する募金活動を提案した班もあった。安芸府中高(府中町)1年平野花歩さん(15)は「高校生の私たちに何ができるのか、視野を広げられた」と話していた。

 崇徳高(西区)新聞部の活動紹介もあり、2年宮野真陽(まさはる)さん(16)たち3人がガザでの停戦を訴える市内での集会などを取材した体験を話した。「イベントに参加する若者が少ない」と指摘した上で、自分たちが発行する新聞が若い人たちの行動を呼ぶ種になることを願った。

 広島ユネスコ協会などが主催。国連訓練調査研究所(ユニタール)広島事務所スタッフで、ウクライナ避難民の就業支援などに携わるバコゾダ・ボフタールさん(44)の講演もあった。

(2023年12月18日朝刊掲載)

年別アーカイブ