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ウクライナへ車いす 1000台突破 神辺のNPOなど8団体 最終の第5便 今月下旬出発

 福山市神辺町のNPO法人「さくら・車いすプロジェクト広島支所」などが国内で使われなくなった車いすを再整備し、ロシアによる侵攻で戦禍の続くウクライナに届ける活動が目標の千台を突破する。最終の第5便が今月下旬、東京港を出発する。(益田里穂)

 活動は昨年、物資支援などに携わるウクライナのNPO法人に同行するフリージャーナリスト木村正人さん(62)から連絡を受けてスタート。同支所のほか、東京都や北海道のNPOなど計4団体が、これまで4回にわたり計815台を届けた。

 第5便では、この4団体を含む8団体が計280台を届ける。同支所は、キャスターを交換したりブレーキを調整したりした30台を寄贈。愛媛県から届いた20台と合わせ、14日に町内の運送会社の営業所に運び入れた。車いすは東京港からポーランドを経由し、来年2月中旬ごろにウクライナへ届くという。

 これまで寄贈した車いすは、首都キーウ(キエフ)の国立子ども病院や近郊の介護施設などへ届けられた。プロジェクトはいったん節目を迎えるが、桂達也支所長(63)は「現地の人が次のステップに進む力になればうれしい。必要とする声があれば引き続き支援する」と話している。

 同支所はこれまで、パキスタンやモンゴルなどへ計約2千台を寄付。使わなくなった車いすなどの提供を求めている。同支所☎080(6303)1582。

(2023年12月20日朝刊掲載)

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