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被爆女性描いた朗読劇動画に 市民有志の制作委 英語字幕付きで公開

 被爆者の女性の人生を描いた創作朗読劇「蛍火」の英語字幕付きの動画が完成した。市民有志の制作委員会が、先進7カ国首脳会議(G7サミット)に合わせて5月に広島市内で上演した劇を、海外へ発信しようと企画。動画投稿サイト「ユーチューブ」で無料で公開している。

 劇は、原爆資料館(中区)の本館入り口に、1945年8月9日撮影の写真パネルが展示されている藤井幸子さん(1977年に42歳で死去)がモデル。戦後の被爆者の苦悩や原爆を投下した米国への憎しみを乗り越えていく心情を朗読と映像で表現している。動画は約1時間半で、5月の公演の模様を収録し、英語字幕を付けた。

 字幕を担当した比治山大の貝嶋崇教授(英文学)は「原爆に負けないように生きる主人公の力強さを世界中の人に見てもらいたい」と話している。(頼金育美)

(2023年12月21日朝刊掲載)

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