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機体残骸か 岩国に陸揚げ 米オスプレイ墜落 船から基地内へ運搬

 鹿児島県・屋久島沖で発生した米空軍輸送機CV22オスプレイの墜落事故で、海中から引き揚げられた機体とみられる残骸が30日、米軍岩国基地(岩国市)に運び込まれた。

 残骸を引き揚げた米軍のサルベージ船サルボアが同日午前10時40分ごろ、岩国基地の港湾施設に到着。残骸はクレーンで陸揚げされ、午後4時ごろまでにトレーラーで基地内に運ばれた。

 事故は11月29日に発生した。米軍横田基地(東京都)所属のオスプレイ1機が、岩国基地から米軍嘉手納基地(沖縄県)に向かう途中に墜落。米軍は搭乗者8人全員の死亡を認定し、これまでに7人の遺体を収容している。今後、米軍による原因究明が本格化する見通し。

 岩国市の市民団体「瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワーク」の久米慶典顧問は「岩国基地が米側の輸送の拠点となっている」と指摘した上で「機体とみられる残骸を基地内に運び入れたことで、日本側が全く関与できない形で原因究明が進められることになり問題だ」としている。(川村奈菜)

(2023年12月31日朝刊掲載)

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