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核廃絶へ「有意義な交流」 G7各国に派遣の若者 帰国報告

 広島県が主導する官民組織「へいわ創造機構ひろしま(HOPe)」は、先進7カ国首脳会議(G7サミット)参加国に派遣した「ピース・キャラバン」の帰国報告会を開いた。大学生や高校生たち15人が、核兵器の問題などについて各国の若者と議論した成果を発表した。

 キャラバンは2023年5月の広島サミットを機にHOPeが企画。公募で選ばれた15人が3班に分かれ、10~12月に順次、英国とフランス、米国とカナダ、ドイツとイタリアを1週間程度訪ねた。

 5日の報告会で、広島叡智(えいち)学園高1年の望月帆奈さん(16)はドイツ、イタリアで開いた原爆被害を伝えるパネル展の様子を紹介。現地の若者が原爆の恐ろしさを知らないのに驚いたといい「互いの問題認識の違いを理解し合い、異なる視点を受け入れるのが地球規模の課題解決に向けて重要だ」などと訴えた。

 参加者を代表してあいさつした叡啓大1年の前田遥夏さん(19)は「現地の学生との有意義なディスカッションや交流を通し、世界の幅広い課題の解決に向け、考え抜くことができた」と振り返った。(永山啓一)

(2024年1月10日朝刊掲載)

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