「中国人」被爆者 碑建立へ期待感 中区 長崎の経験者講演
24年1月14日
広島で被爆した中国大陸と台湾の出身者の実態を伝える碑の建立を目指す市民団体「『中国人』被爆者の碑を考える会」は13日、設立1周年の記念講演会を広島市中区の原爆資料館で開いた。在外被爆者の支援を長年続け、長崎で碑の建立に取り組んだ平野伸人さん(77)=長崎市=が「熱意が困難を動かす」と述べ、今後の議論の盛り上がりに期待を寄せた。
約40人の参加者を前に平野さんは、戦時中に強制連行され原爆で亡くなった中国人犠牲者32人の追悼碑を、長崎市の平和公園で2008年に除幕した経緯を説明した。設置場所などを巡って長崎市と交渉した苦労を振り返る一方、「戦争や原爆の歴史を中国の人々の視点から直視することが大事」と強調した。
考える会は平和記念公園(広島市中区)のボランティアガイドを中心に22年12月、結成した。会は碑の形状や場所、資金調達法への意見も募っている。共同代表の多賀俊介さん(73)は「被爆80年の25年を目標に、多くの人と力を合わせて実現したい」と話した。(川上裕)
(2024年1月14日朝刊掲載)
約40人の参加者を前に平野さんは、戦時中に強制連行され原爆で亡くなった中国人犠牲者32人の追悼碑を、長崎市の平和公園で2008年に除幕した経緯を説明した。設置場所などを巡って長崎市と交渉した苦労を振り返る一方、「戦争や原爆の歴史を中国の人々の視点から直視することが大事」と強調した。
考える会は平和記念公園(広島市中区)のボランティアガイドを中心に22年12月、結成した。会は碑の形状や場所、資金調達法への意見も募っている。共同代表の多賀俊介さん(73)は「被爆80年の25年を目標に、多くの人と力を合わせて実現したい」と話した。(川上裕)
(2024年1月14日朝刊掲載)