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1・17 広島で希望の灯 能登復興も願う

 1995年の阪神大震災発生から29年を迎えた17日、広島市中区の原爆ドーム対岸の元安川親水テラスで追悼行事があった。参加者は震災の記憶を受け継ぐ決意を新たにし、能登半島地震の被災地の復興を願った。

 全国から神戸市のNPO法人に寄せられた紙灯籠約300個を「1・17」の形に並べ、同市の「1・17希望の灯(あか)り」から分けた火をともした。プロジェクターで「あの日あの時を忘れていませんか?」とのメッセージも映した。震災発生時刻の午前5時46分、市民たち6人が神戸市の方角に向かって約1分間黙とうした。

 神戸大生だった一人息子を亡くした加藤りつこさん(75)=安佐北区=が代表を務める市民団体「広島と福島を結ぶ会」などが主催し、4回目。副代表の内藤達郎さん(82)=佐伯区=は「能登半島地震が起き、今年は特別な思いで臨んだ。長い年月がたったが、犠牲者や遺族の痛みや悲しみは決して風化させてはいけない」と力を込めた。(根石大輔)

(2024年1月18日朝刊掲載)

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