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被爆者や学生 真珠湾に派遣 姉妹公園協定受け今夏 広島市方針

 広島市が今夏に被爆者や学生たちを米パールハーバー国立記念公園へ派遣する方針を固めたことが25日、分かった。平和記念公園(中区)との姉妹公園協定に基づき、平和と和解を促進する取り組みの一環に位置付ける。

 複数の関係者によると、参加者は8、9月ごろに数日間の日程でホノルル市を訪問。1941年に旧日本軍の攻撃で撃沈した戦艦の記念碑などがあるパールハーバー国立記念公園を視察する。

 滞在中には、現地の若者との対話も想定。市は被爆80年となる2025年に「青少年サミット(仮称)」の開催を検討しており、そのリーダーの養成にもつなげるという。派遣経費を24年度当初予算案に盛り込む見通し。

 協定は23年5月の先進7カ国首脳会議(G7サミット)を機に、広島市と米政府が6月に結んだ。両公園が平和と和解の「架け橋」の役割を果たすとし、相互交流の強化や、若い世代向けの教育での協力などを打ち出している。松井一実市長は23年12月に協定締結後では初めて真珠湾を訪問した。(野平慧一)

(2024年1月26日朝刊掲載)

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