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ホロコースト 記憶継承誓う 福山の記念館 犠牲者追悼式典

 国連の「ホロコースト犠牲者を想起する国際デー」に合わせ、福山市御幸町のホロコースト記念館で26日、第2次世界大戦中のナチス・ドイツに虐殺されたユダヤ人たちを追悼する式典があった。欧州連合(EU)のほか、ドイツやイスラエル、ポーランド、リトアニア、オランダ、米国の6カ国の駐日大使たちが記憶の継承を誓った。

 各国や県、市の関係者たち約120人が参加。地元の幸千中の吹奏楽の出迎えを受けた後、吉田明生館長(54)と盈進中・高の生徒の案内で見て回った。アウシュビッツ強制収容所の模型やアンネ・フランクの隠れ家を再現した部屋、ユダヤ人を救う「命のビザ」を発行した杉原千畝の展示を見学。ろうそくをともし、約600万人の犠牲者を悼んだ。

 「国際デー」は同収容所が解放された1945年1月27日にちなむ。EUのジャンエリック・パケ駐日大使は「なぜホロコーストが起きたのか、歴史を伝えていく必要がある。何より子どもたちへの教育が重要だ」と強調。同館の大塚信理事長(74)は「子どもたちが広い視野を持ち、平和な未来の担い手になるよう取り組んでいきたい」と話した。(江川裕介)

(2024年1月27日朝刊掲載)

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