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G7調理くず 農場の堆肥に 地元と東京の企業企画

 広島市東区の農場で、昨年5月の先進7カ国首脳会議(G7サミット)で出た調理くずを堆肥にした野菜作りが進んでいる。サミットに携わった会議運営のコングレ(東京)と、堆肥を作るコンポストを製造・販売する生原商店(西区)が企画。国際会議の台所の食品ロスを減らして資源化し、循環している。

 再利用したのは、サミット時に国内外の報道機関の拠点となった国際メディアセンターで提供された食事の調理くず。コングレが生原商店に依頼し、微生物で生ごみを発酵・分解するコンポストを使って昨年6月から半年かけて約75キロの堆肥を製造。市内の民間事業者に無償で提供した。

 うち東区の企業は今月19日に所有する農場の一角へ堆肥をまき、広島菜の苗14株を植えた。3月ごろに収穫するという。生原商店の生原誠之代表(44)は「県産食材を使ったメディアセンターの調理くずを再利用し、広島で循環できた。大きな成果だ」と喜ぶ。

 ほかに西区の交流スペース「コイプレイス」の植栽や佐伯区の農場で使われている。(頼金育美)

(2024年1月31日朝刊掲載)

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