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キャプテン翼 平和訴え コンコースに巨大壁画

 人気サッカー漫画「キャプテン翼」の巨大壁画「ピースウォール」は、試合のない日も通れるサッカースタジアム東側2階のコンコースに設置された。被爆の惨禍を描き、世界平和を呼びかけている。

 壁画は縦2メートル、横8.6メートル。右側に原爆のきのこ雲や焦土の市街地、元中国新聞社カメラマンの故松重美人(よしと)さんが原爆投下当日に御幸橋西詰め(現中区)で撮影した市民の惨状をモノクロで模写。作品のせりふを引いて、主人公の大空翼が「どうして人間はいけないとわかっていて戦争を起こすのでしょう」「ボクはこの世界から戦争をなくしたい!」と訴えている。

 左側にはカラーの原爆ドーム(中区)とスタジアムに重ねて躍動する翼を描き、明るい未来への思いを表す。  サンフレッチェ広島が、原作者の高橋陽一さんに壁画制作を依頼した。31日の除幕式で高橋さんは「スポーツの力と夢と世界平和を感じられる場所になればいい」と願った。(川上裕)

(2024年2月1日朝刊掲載)

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