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平和公園と姉妹協定の米パールハーバー 「核廃絶・平和とは真逆」 広島県被団協が視察報告

 広島県被団協(佐久間邦彦理事長)の平和学習講師団は2日、広島市中区の原爆資料館で、米パールハーバー国立記念公園の視察報告会を開いた。「『WAR』(戦争)という言葉が目に付き、核廃絶と平和を訴える市の平和記念公園とは真逆だ」と訴えた。

 両公園の姉妹公園協定締結を受け、講師団の5人が1月20~24日にホノルル市を訪れた。報告会では、米軍基地を含む国立記念公園の保安は厳しく、荷物を透明のかばんに入れる必要があったと紹介。展示されているはずの佐々木禎子さんの折り鶴は確認できなかったと伝えた。

 また、公園内のビジターセンターが入り口となる太平洋艦隊潜水艦博物館には、潜水艦から発射する核ミサイルの模型があり、核抑止の重要性が説かれていたという。講師団の辻隆広さん(64)は、今夏にも被爆者や若者を現地へ派遣する広島市の方針に触れ「何のために何を学ぶか、どこを訪問するか。注意深く考えたい」と述べた。(宮野史康)

(2024年2月3日朝刊掲載)

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