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反戦訴え 四国五郎の世界 峠三吉と創作 複製画など展示 福山 あす長男が講演

 平和への思いを表現し続けた三原市出身の詩人で画家の四国五郎さん(1924~2014年)の辻詩(つじし)を集めた企画展「反戦詩画人四國五郎の世界」が、福山市丸之内の市人権平和資料館で開かれている。3月24日まで。

 辻詩は、反戦を訴える詩を峠三吉(1917~53年)が創作し、絵を四国さんが描いた作品。占領期の言論統制下、街頭に張って大衆の注目を集めては妨害が入る前に剝がしたという。峠が亡くなる53年まで約150枚を制作した。同展では現存する8点の複製画と、85年に新たに作った6点の原画を展示している。

 「なくものかぱんぱん」などと書かれた「なぜに」(50年)では、当時占領軍兵士と親密な関係になった日本人女性をモチーフに、新聞記事をコラージュしている。辻詩のほか、妻子をモデルに平和行進の様子を描いた作品や戦死した兵士の追悼画なども並ぶ。

 2月18日午後1時半からは、四国さんの長男光さんの講演会がある。定員約70人。入場無料。入館は100円で高校生以下と65歳以上無料。寺地靖仁副館長は「平和憲法の意義を考える機会にしてほしい」と話している。同館☎084(924)6789=月曜休館。(益田里穂)

(2024年2月17日朝刊掲載)

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