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安佐北・飯室出身の画家 佐々木邦彦の山岳画解説 清和中生 特色や「一推し」模造紙に

 広島市安佐北区安佐町飯室の清和中の生徒が、地元出身の画家佐々木邦彦(1909~72年)の山岳画を解説した作品展が安佐公民館で開かれている。県内ではあまり知られていない佐々木の魅力を地域の若者に伝えてもらおうと、広島大(東広島市)が企画した。(加納優)

 作品は同中3年の約60人が昨秋、広島大教育学部造形芸術系コースの学生の出前授業で手がけた。佐々木が得意としたさまざまな山岳画を基に、特色や各生徒の「一推し」のポイントを14枚の模造紙で紹介。題材にした絵画4点や、同大の3年にわたる研究成果なども展示している。

 佐々木は同中の校歌を作詞し、校内に絵画約30点が飾られるなど関わりが深い。袴田主安(しゅあん)さん(15)は「よく知らなかった佐々木さんや作品への関心が高まった。大学生にフレンドリーに教えてもらい、理解しやすかった」と振り返る。

 同大は2021年から地域応援プロジェクトとして、京都を拠点に活動した佐々木や「原爆の図」で知られる丸木位里(1901~95年)たち5人の飯室出身画家の作品や関係性を調査。最終年の今年は、地域での継承をテーマに掲げる。

 作品展は3月17日まで。無料。3年新宅麻由さん(21)は「中学生や住民ならではの視点で捉えた作品が多く、私たちも学ばせてもらった。多くの人に見ていただきたい」と話している。

(2024年2月28日朝刊掲載)

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