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被爆2世部会を設立 県被団協 会員拡大へ登録証

■記者 東海右佐衛門直柄

 県被団協(坪井直理事長)は19日、被爆2世部会の設立総会を広島市中区で開いた。親の世代の被爆体験を継承し、核兵器廃絶運動の下支えを図るのが狙い。会員拡大へ「2世会員登録証」を発行することも決めた。

 地区組織の代表者たち25人が出席。会長に安芸区の社会福祉法人理事長、遊川(ゆかわ)和良氏(62)を選んだ。遊川会長は「被爆者には多くの時間が残っていない。親の体験と、その後の苦悩、希望を聞き取る努力をしよう」とあいさつした。

 2世会員登録証は親の被爆体験を聞き取ってカードに記す。県内には被爆2世が多いのに意識する人が少ないため、会員証を持ち歩いて話題のきっかけづくりに使い、会員増加につなげる。

 坪井理事長の県被団協には現在、千人が被爆2世として登録している。数年後に、3千人に増やすことを目指している。

 県被団協の平和運動を積極的に継承することや被爆2世の健康診断の充実を行政に求めることなども申し合わせた。県被団協の坪井理事長(84)は「被爆2世には、核兵器廃絶の悲願を引き継ぎ、運動を盛り上げていってほしい」と期待していた。

(2009年7月20日朝刊掲載)

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