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海軍工廠や旧陸軍 祖父の足跡たどる ライター丸古さん

 くれ観光特使で、東京在住のフリーライター丸古玲子さん(53)が、ふるさと呉の歴史や物語をつづる「呉本(くれぼん)」の第3弾を出版した。呉海軍工廠(こうしょう)の元工員で、旧陸軍の歩兵隊にいた祖父の足跡をたどりながら郷土史を掘り下げた。

 2022年12月に市内の実家で祖父の遺品が見つかり、その中に家族手帳や職歴が分かる資料があった。それを手にし「歴史を自分ごととして捉え直したい」と祖父の人生を追う取材を始めた。

 ジャパンマリンユナイテッド呉事業所の職員たち10人にインタビューするなどし、同工廠造船部にいた祖父と戦艦大和との関わりを解き明かした内容などを掲載。面影を探しに赴いた陸上自衛隊海田駐屯地(海田町)への訪問記も盛り込んだ。

 丸古さんは「過去の2作よりも踏み込んだ内容。自分の家族の姿を重ねがら読んでほしい」と話す。450ページ。市内の書店や大和ミュージアム(宝町)などで販売している。1650円。(開沼位晏)

(2024年2月29日朝刊掲載)

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