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「ヒロシマ・アピールズ」ポスター 副田高行さん制作

 核兵器廃絶や平和への願いを国内外に発信する「ヒロシマ・アピールズ」ポスターの今年の制作者に、アートディレクターの副田高行さん(74)=東京都世田谷区=が決まった。主催する日本グラフィックデザイン協会広島地区、広島国際文化財団、ヒロシマ平和創造基金が7日、発表した。作品は7月12日に公表される。

 副田さんは福岡県出身。サントリーのウイスキー「オールド」や全日空の新聞広告を手がけ、タカキベーカリー(広島市安芸区)が製造する食パンの包装もデザインしてきた。2022年には「世界を敵にまわして、生き残ったヤツはいない。」と平和を訴える宝島社の新聞広告を担った。

 同協会広島地区のメンバーや過去のポスター制作者による投票で選ばれた。原爆資料館(中区)を2度訪れた経験があるといい、「世界ではいまだに戦争が続き、人類は過ちをいつまで繰り返すのか。頭の中で描くイメージではなくドキュメンタルな方法で制作できないかと思う」と意気込んでいる。

 ポスター制作は1983年に始まり、28作目。1800枚を印刷し広島市立小中高に配るほか、資料館などで売る。(山下美波)

(2024年3月8日朝刊掲載)

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