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戦後復興象徴のバラ咲き誇れ 福山ばら公園改修完了控え苗植え 世界会議へ機運高める

 福山市花園町のばら公園で9日、1950年代から市民が戦後復興のシンボルとして親しんできたバラの苗を植えるイベントがあった。公園のリニューアル工事の今月末のおおむね完了を前に、2025年5月の世界バラ会議福山大会への機運を盛り上げようと市が企画し、市民たち約130人が参加した。(松本輝)

 参加者は、愛好家の市民有志でつくる大会専門委員会「ばらのまちづくり部会」メンバーのアドバイスを受けながら、12品種63本の苗を花壇約150平方メートルに植えた。参加した南小5年中山湊翔(みなと)さん(11)は「バラ会議に来る人が、今日植えたバラを見て福山のことを好きになってほしい」と笑顔だった。

 ばら公園は1956~57年、戦争で傷付いた街に彩りを取り戻そうと、市民が約千本を当時の南公園に植えたことが始まりとされる。この日植えた「ピース」や「クイーンエリザベス」は、当時から復興の象徴として親しまれてきた品種という。

 市が世界バラ会議福山大会に向けて昨年6月に着工した植栽など園内のリニューアル工事は、今月末におおむね完了する予定という。植栽に参加した地元の南学区町内会連合会の田口正造会長(77)は「バラ会議が成功するように、これまで以上に市民がバラに愛着を持ってほしい」と願っていた。

(2024年3月10日朝刊掲載)

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