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コンゴ大統領 来月広島訪問 大使が市長に伝達

 コンゴ(旧ザイール)のルクムエナ・センダ駐日大使が広島市役所で松井一実市長と面会し、来月にチセケディ大統領が市を初めて訪問する計画があると明らかにした。「原爆にはコンゴのウランが使われた。広島とコンゴのつながりを伝えたい」と見据えた。

 ルクムエナ大使は今月8日に市役所を訪れ、松井市長に「大統領が広島に来たら強いメッセージを送ることになる」と伝達。国内では鉱物資源などを巡る紛争が長年続いており「資源は戦争の理由になるべきではない」と訴えた。松井市長は「平和の実現の難しさを身にしみて分かっていると思う。訪問が成功するよう祈っている」と述べた。

 面会後、ルクムエナ大使は平和記念公園(中区)を訪れ、原爆慰霊碑に献花。原爆資料館を見学し「小さい時に母国で同じような光景を見た。生きることはみんなの権利であり、悔しい」と涙を流した。芳名録に「平和への道は遠い 平和の価値は計り知れない」と記した。

(2024年3月12日朝刊掲載)

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